【スペイン語クライミング用語】ピカピカいうポケットはモンスターの仕業

その他

いよいよワーホリビザが切れる。

すぐに帰国というわけではないが、間違いなくこのモラトリアムの終わりが近づいている。

折角なのでスペイン滞在中に覚えたクライミング用語一覧をまとめておこうと思う

もしこの記事が誰かの役に立てばとても嬉しいが、会話の中でJが勘違いして覚えている可能性が多分にあるので、この記事を鵜呑みにしてスペイン語圏で使うのは気を付けていただきたい

怪しいと想ったり、中々伝わらないと感じたら周りのスペイン人に再度確認していただければと思う

クライミング用語集(日・スペイン・英語)

日本語・スペイン語・英語で記載しています。

また、辞書的な意味やどうでもいい豆知識を書いてます。雑学好きな方にも。

あと穴あき箇所が多いので、もし知っている人がいれば教えていただけると嬉しいです。

スペイン語の特徴

用語集見る上でのポイント

①とりあえずだいたいローマ字読み

②Rもラ行で発音 → deportivaがデポルティーヴァ

③Jはハ行で発音 → Jarroがハーロ

④chはチャで発音 → Anchorがアンチョ。Chaosをチャオスと発音してる人もいた。

⑤LLはジャで発音 → pillarがピジャール

⑥Hは発音しない → Hombro(肩)がオンブロ

⑦動詞は原型がARかERかIRで終わる。
 活用について、一人称(自分)のときはOで終わる。命令形はARのものはA、他はEで終わる。

 例:Chapar(クリップする)
 → 自分がクリップするときはChapo。相手に「クリップしろ!」という言うときはChapa!

複数形はSが付きます。 Presa(ホールド)→Presas

⑧dで終わる名詞について、最後のdはほぼ発音しない

※スペイン語講座の記事ではないので、スペイン語を詳しく知りたい方は別の記事を参考にしてください

以下、いくつか用語をピックアップ

ガバ:Canto

ガバホールドはCanto(カント)と言うが、それ以外だとCaso、Jarro,Barraということもある。

Jarroはマグカップという意味で、Barraはバー、棒。日本語でもバケツガバとか言う人いるから一緒な感じ

ただCantoと言えば歌という意味が主な使われ方。そして「縁、へり」などの意味もあるらしい。なぜ歌とへりが同じ単語なのか、ゆる言語学ラジオで解説して欲しい

あと歌われる方の歌曲はCancion。「彼の歌は上手だ」という文ではCanto。「彼の作った歌は素晴らしい」ならCancion。

日本語にはない使い分け

ポケット:Agureloかdedos

Agurelo(アグレロ)はそのまま「穴」という意味なので、巨大なガバ穴でもアグレロと言ってる。

いわゆるポケットホールドは、どちらかといえば指の本数で話すことが多いので、だいたいBi dedos(ビ デドス、two fingers)とかmono dedo(mono pocket)と話している

キョンは自転車

キョンをBicicleta (ビシクレタ)というらしい。そんなに自転車感あるかな?と感じたが、日本語のキョンの方がよほど意味が分からないので、深く考えることはやめた

コルネだらけの壁でめちゃくちゃ使う

リードは難しい

リードはEscalada Deportiva。ボルダーはEscalada de bloque。

そしてコンペでリードクライミングのことをDificultad(ディフィクルタ)と言うらしい。

何故かは分からない。むしろグレードで言えば、例えば同じ8Cのリードとボルダーでは100%ボルダーの方が難しい。よくわからん。

岩場でリードクライミングをDificultadと言ってるのをあまり聞かないので、コンペのみなのかも。

「リードクライミング」で通じることも多い

クリップする、ボルト

壁の上でクライマーがチャポチャポ言ってたら、それは決してホールドに水が溜まっている訳ではない。

「クリップします」ならChapo。「クリップしろ!」ならChapaと言う。まぁクリップで通じるけど。

ボルトそのものもChapaというらしい

テンション高い鬼ごっこ

テンションをお願いするときはPilla(ピジャ!)と言う。Pillarが”捕まえる”という意味の動詞

Pilla – Pillaで”鬼ごっこ”という意味がある。

テンパったクライマーが「ピジャ!ピジャ!」と叫んでいるのを岩場でよく見る。

鬼ごっこ!って叫んでると思うと微笑ましい

私を引っ張り上げて

Tirar (ティラール)で”引っ張り上げる”という意味がある。(投げ捨てる、という意味もある)

ビレイヤーに”Tira me (ティラ・メ)”で私を引っ張り上げて、という意味になる。

そしてスペイン語とイタリア語は結構似ている

イタリア語でティラ・ミ・スが「私を上に引っ張り上げて」という意味になり、ざっくり言うと「私を元気づけて」という意味らしい (スはSuで、”上へ”という意味)

ケーキのティラミスの語源らしい

夜のデザートと言われているらしい

コルネ

Chorrera(s)とtufaの両方で検索して、よくわからなかったが、会話の流れでコブ状のコルネをトゥーファ、細長く伸びたコルネをchorreraと言うっぽい。

ウメドは大丈夫だがモハドは無理

ヌメっているとき、英語でもHumid(湿った)やWet(濡れた)だが、スペイン語だとHumedo(ウメド)という。濡れているときはMojado(モハド)となる。

ある日クライマーが「Humedoなだけなら登るつもりだが、今日はMojadoだからやめとくよ。」といってた。ちなみにガバポケットに水が溜まってたときもある。

”潤う”という言葉はどちら寄りなのだろうか。どちらにせよクライマーにはあまり好ましくない名前だ。

また、スペイン語の形容詞には男性、女性系がある。前の単語が女性系なら語尾はア行になる。

例えばRegleta(カチ)は女性系の名詞である。「Regleta(カチ)が滑ってる」のときはHumeda。

「梅田 潤」なんて名前だったら絶対ヌメり手やろうな。梅田潤さんには申し訳ないが。

猫パンチ

猫パンチはCerillazo (セリジャーソ:マッチを擦る行為)と言うらしい

チッピング

チッピングは動詞でPicar(ピカール、叩く・刺すという意味)、名詞でPica(ピカ)という。

古いルートや岩場にはチッピングやグルーされているホールドが沢山あり、中には開拓者がチッピングあり気で開拓した壁もあるらしい。100本近いルートが全て7C以下になっており、難しいラインは開拓者の実力に合わせてチッピングされたらしい

「強いクライマー達がやってくるのを待たずして、素晴らしい壁が全てチッピングされた」と嘆いていた。

しかし必ずしも悪気があったわけではなく、開拓者もあくまで「そういう時代だった」のだ。

たしかに、その人達からすれば「新しくクライミングを始めた人たちが新しい価値観を押し付け、勝手に自分を悪者にし、チッピングするなと言ってくる」わけだから、簡単な話ではない。

今まで通りの方法で、登りたい壁を登ろうとしているだけなのに、悪人にされる。削るくらいなら他の壁に行けばいい、というのはなんの解決にもなっていない。あくまで「その壁を登りたい。そしてそれを、いつもの方法で登ろうとしている」だけなのだから

岩を削ることはだめで、ボルトはOKというのも曖昧だ

結局「チッピングは絶対ダメで、ボルトは認可している」という立ち位置がただ多数派なだけなのかもしれない。

悪意のあるチッピングには強く立ち向かう必要があるのかもしれないが、悪意のないチッピングに対してはまた別の対応が必要なのかもしれない

そんな繊細で高尚なクライマー同士の会話の場にいたスペイン語を聞き取れないJは、会話の半分を占める「ピカ!ピカ!!」という発言を聞きながら、(大量のピカチュウ♂を擬人化したみたいだな。。。)なんてことを考えていた

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