クライミング用語の定義がわからない

その他

かれこれ10年以上クライミングブログを書いているわけだが、クライミングはとにかく言葉の定義が曖昧でややこしい。

かといって自分はそのあたり細かい拘りもないので、どこかで聞いた定義を深く考えずに使っていた

しかし近年、昔聞いた情報と食い違ったものがそこら中にあふれており、過去の知識のままにSNSやブログを書いていると、「これでええんかな?」と疑心暗鬼が生まれることもしばしばある。

俺が間違っているのだろうか。間違っててもいいけど、「J間違ってんな」と思われたまま延々にブログが続くのも忍びない。

というわけで今気になっていることを書き出してみる

どっかで公式見解でも出してもらえないだろうか

1.スポーツクライミング

どこで聞いたかすら覚えてないが、「スポーツクライミング」は「ロープを使った1ピッチのルート」と認識していた。スポーツクライミングの中に「トップロープ」と「リードクライミング」の2つが含まれている

今まで持っていたイメージ

海外ではそんな感じ

実際今でもリードのルートを「スポートルート」と呼んでいたりすることもある。

だけどいつからかスポーツクライミングは「人工壁で行うクライミング」という括りになっている(ような気がする)

スポーツクライミングの中に「室内のボルダリング」「室内のロープクライミング」が含まれている感じ

オリンピックで競技名を「スポーツクライミング」とされた以上、こちらの方が一般的だろう

何ならスピードクライミングも含まれている気がする

それはそれでいいのだが、海外なんかでクライマーと話しているときに「そのエリアはスポート?ボルダー?」「今日ジムではスポートとボルダーどっちやるの?」なんて聞くこともあるので、自分の中には未だに古い概念で言葉が定義されている

しかし、全くクライミングを知らない人にクライミングのジャンルを説明する際なんかには、新しい概念に合わせたりしている「スポーツクライミングには、ロープクライミングとボルダリングとスピードがあって、、、」などのように

なんて適当なのか。

まぁ、直感的には今の分類の方がしっくりくる。人工壁のほうが競技としてしっかりしていて、スポーツという表現がしっくりくる。

昔の定義の仕方で何故「ロープを使った1ピッチのクライミングをスポーツクライミング」と呼ぶのか、については

・元々ロープクライミングはアルパインクライミングにて、頂上を目指す上での「手段の一つ」だった

・断崖の「より難しいラインを登る」ことに集中したロープクライミングが発展する

・「頂上を目指す」というよりは「より難しいラインをテンション掛けずに登りきる」というジャンル

 ⇛ 昔ながらのクライミングに対して、スポーツ要素が強い

ということで「スポーツクライミング」と呼ばれるようになった

という話だった気がする。

※どっかで聞いた話であり、出典元不明。Jの妄想かもしれない。

まぁ、折角のオリンピックなので、これからクライミングをやる人と話すときは「スポーツクライミング」を人工壁のクライミングと捉えて話していこうと思う。

その場合、自然の岩場でのクライミングをなんというのか。

 

 

2.日本の二段はVいくつなのか

黒本か何かに書いてあった対応表を覚えてから、ずっとその対応表を使っている。

確かその表に二段はV9と書かれていた

だからずっと二段をV9と書いていた

しかし、どうやら今は二段がV8とされることもあるらしい

下記のサイトでもV8が初段と二段の境目くらいに位置していた

ボルダリングのグレード換算表【日本・フランス・アメリカ】 | YAMA HACK[ヤマハック]
ボルダリングのグレード換算表です。日本の段級グレード、アメリカ発祥のVグレード、フランス発祥のフレンチグレードをそれぞれ比較していますので、どれぐらいのグレードが何に相当するのか確認する際の参考にしてみてください。

まぁ大した問題でもないのだが、インスタなどに二段の課題を投稿するときに一瞬たじろぐ

グレードが曖昧かつ、エリア毎にも差が大きいことは過去のグレード論で述べたが、さらに海外換算にも疑問が生まれるという

というのも、例えばロックランズのV8(7b)と日本の二段は明らかにワングレードは違う。なんならV9でもまだ辛い

恵那のアホダをV9と言われたら発狂するだろう。御岳の蟹でもV9にしては辛い気がする。

逆にヨセミテのように海外でも辛めのエリアもあるため、まぁいいか、とも思っておりほっといているのだが、いつのまに二段がV8になっていたのか。昔の俺が覚え間違いをしていたのか。海外でV8を登ったとき、二段とカウントしてよいのか

とりあえず昔の換算表を利用しつづけている。

 

3.Jのガバの定義

京大ウォール生まれ、京大ウォール育ち、フィジカル・保持力一辺倒のJにとっては、常々困る問題だ。

クライミングを始めたときから140°壁テクカチオンリー課題をV3とする某M先輩のかわいがりの元で育った自分は、とにかく「ガバ」の基準が違う。M氏のあとに即位した女帝Nは「ガバがなければカチを握ればいいじゃない」とでも言うかのように極小カチを涼し気な顔で握り込んでいた。育ちが違えば「常識」は変わるのだ。

スパルタに育った300人の兵士たちにとっては腹筋とは「割れているもの」だろう。中年男性の大半は膨らんでいるというのに。

ボリュームのあるホールドが増えてからはさらにそのギャップは膨らんできた気がする。セッション中に「あそこのホールドはガバです」なんていうと「全然ガバじゃないじゃん」とやや半ギレな返しにあうこともある

これはもう気をつけている。悪気なしに「え、常識ですよね?」と言っているようなものだ。イラッとする。「腹筋が割れてないって何かの病気ですか?」とでも言ってそうな勢いだ。

しかし残念ながらガバの基準というものは明確にはない。無限に近いホールド、多様な傾斜、そこからホールドの持ち感というものを明確に良い、悪いの2つにわけることは出来ない。

そこであるとき自分は「自分の中の基準を明確にする」という方法をとった。基準が外にないならせめて自分の中の基準だけでも明確にしておこう、という発想だ。もし半ギレされたとしても胸を張って言い返せる「でもあのホールド〇〇なんで!」という具合に。

そして自分の立てた基準が片手懸垂が出来るかどうかというものだった。

片手懸垂が出来たらガバ、出来なければその他。持ち方を呼称の先につけてもよい。ガバカチ、ガバピンチ、ガバスローパー、これらは持ち方がカチ持ち、ピンチ持ち、オープンハンドかどうか

そして横向きについてたらサイドガバ、下向きならアンダーガバだ

というわけで全盛期にはビーストメーカーの8mmまでガバと呼べそうな勢いだったのだが、今は10mmでもガバとは呼べない。寄る年波には勝てないのか。

おかげで最近の「ガバ」の範囲はよりガバガバなホールドに絞られてきている。半ギレされることもなさそうだ。

それではJのアイデンティティもなくなるので、次シーズンはもっと頑張ります。

モンスコさんやノムシンみたいに6mmで片手懸垂出来たら「ビーストメーカーはガバしかない」と言えるのになぁ

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