一際大きい岩に引かれた素晴らしいライン
得意なムーヴでありながら延々止めることの叶わなかった一手目、中間部の独特なムーヴ、最後に待ち受ける三段の核心、クライミングを初めて五年と一ヶ月、今までで最高の課題でした。
四国ツアーに行ってて更新が遅れましたが、前回の続きです。
結構長いですが、こんな記事を書く機会には今後滅多に出会えないと思うので、 興味ある人はお付き合い頂ければと思います。
ククゼンのグレードに関してですが、五段(V14)をつけさせて頂きました。
V14の根拠としては、これまでに四段を16本登り(一本はククゼンのあと)、そのうち四段+ V13を三本登っていますが、これらの課題を振り返ってもククゼンが間違いなく自分にとって過去最難課題であったためです。
また、登れていない課題を引き合いに出すべきでないことは承知の上でですが、コロラドにあるTopnotch V13の一手目はほんの少しだけこの課題の核心に似ており、RMNPでOne of the hardest move in the parkと言われています。
この一手目を一年半前に何度も止めたのですが、ムーヴだけを比較すれば素直にククゼンの一手目の方が悪く感じました。
後半三段に繋げる悪さも考えれば、課題全体でワングレードは上がるのではないか、と思っています。
加えて、他のエリアの課題と比較せずとも御手洗には超岩魚という四段があり、この課題よりもワングレードは難しく感じたので、御手洗の基準に従えばやはり五段が妥当であると思っています。
ですが、残念なことに自分は今まで既存の五段を登ったことが一度もありませんので、説得力に欠けることは自覚しています。
それに、渾身の初登であるこの課題に五段をつけたい願望があることも否定できません。
ただ自分の持つ初登のイメージというのは、あくまで新たな課題を生み出す行為であり、この課題の正体は再登の積み重ねによって徐々に暴かれていくものだと思ってます。
登ったときのムーヴやコンディションでグレーディングを行いますが、隠されたムーヴや冬の姿など、全てを知った上でのことではないですし、既存課題とプロジェクトでは難しさの体感が変わることも承知しています。
自分にとってフルリーチの一手目も、リーチのある人には優しく感じるかもしれない。
さらに御手洗は台風などの影響で新たにホールドが出現することもあります。
そうすれば課題が変わるので、グレードが変化するのも当たり前です。
ですので、この五段はあくまで「提唱する」に留まる形です。
個人的にはニ登、三登した人が四段と言うならそれでいいと思っていますし、十登百登でも平等に意見していいと思っています。
自分としても本当に五段なのかどうか知りたいところなので、再登者の正直な意見を聞きたいと思っています。
このままだと「自称五段クライマー」という若干残念な感じになってしまうので。
因みにククゼンを登った前日の体重は58.8㌔と国体予選前より軽く、当日の天気も常に曇りで半袖でも肌寒く、岩、体共に自分が経験した中で最高のコンディションでした。
てなわけで結論としては
「自信を持って五段をつけますが、再登者の意見も尊重して、グレードは暫定的なものである」
ということです。
再登者が現れることはもちろん、ククゼンが関西のクライマーの新たな目標になってくれれば、初登者としてこの上ない幸せです。
そして付け加えて置きたいのが、動画の最後に「四段とか五段とかどうでもいい」と発言していますが、この課題を初登した瞬間は心の底からそう思えるほど、何よりもまず、登れて嬉しかったです。
是非トライしてください!
長~く、ってかやたら真面目になりましたが、何にせよ関西にJの名を刻めてよかった!!
そして四国ツアーでも、人生最高のラインを初登しました!
こっちはククゼンと違って、グレードの付けようがない、クライミングの醍醐味を味わえる課題でした。
人生最高にシビれたぜ!
エリアの公開は一切出来ませんが、もしかしたら動画だけでも上がるかも?
まぁ写真だけかもしれませんが、また時間出来たら記事書きます
最後まで読んでくれてありがとうございます。
コメント
おめでとー!あの冗談のようなプロジェクト登るとわ!素晴らしいな.
一昨日,早速トライしてきたけど,止まらんかったわ!しばらく通う.
グレードも,直感でいいと思うで.触った感じ5段から大きくはズレてへんと思うし.
何より関西に良い目標ができて幸せや~
さんくす!!
早っ!!
Mokaさんにはあっさり行かれると思ってたんで、チョット安心しましたわ笑
そう言ってもらえると素直に嬉しいっす
トライしてくれてありがとうございます
完登待ってます!
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