現地に住むF夫妻の計らいで、スペイン到着早々に初の外岩に行ってきました。何のアテも大した準備もなくスペインに来たので、岩に行けるのは2月とか3月になるかと思っていたところ、いきなりのお誘い。本当にありがとうございます。
朝、電車で一本のVall d’Hebron駅に9:00集合。日本でいつも6時に起きていた時とのギャップが凄い。
バルセロナ市街が見渡せていい感じの駅。ただ寒い。日本とだいたい同じ気温
皆と合流し、クライミングガイドをしている”サム”の運転で、Gelida(ジェリダ)へ。バルセロナから僅か40分。
初心者向けのエリアと聞いていたけど、難しいのでは8a(5.13b)とかまであった。
難しいルートはカチ系
そして居心地が良い。ロケーションも素晴らしい。
駐車場から10分ほど歩いてエリアに到着。まずは簡単なルートでアップしようとするも、早速ハーネスを忘れるというサイアクの展開に。究極のバカ。
同じ袋に入れていたジャケットと間違えて持ってきてしまっていた。いつか間違えそう、、、と薄々感じていたが、このタイミングでやらかすとは。
そもそも同じハーネスの袋を二つ持っていること自体おかしいのだが、過去にジムでハーネスを紛失し、手元に残った袋がもったいないので再利用していたのが事の発端。知人から「それ絶対盗難だよ。」と言われたことを思い出し、自分が袋を取り違えたミスを棚に上げて犯人をひたすら恨んだ。そしてとにかくハーネスの袋からジャケットが出てきた瞬間から思考はパニックになった
これは今日は登らんでピクニックやな。とか考えていると、サムが簡易ハーネスの作り方を教えてくれた。登るのは無理だけど、ビレイは出来るとのこと。そして「トライ中は俺のハーネス使っていいよ!」って。神!
そして簡易ハーネスはいざというときに使える知識。せっかくなのでここにメモしておきます。
用意するものは
●スリング2つ(ウェストより大きいやつ)
●環付きカラビナ
だけ
※ビレイのためのATC&環付きカラビナは別
まず一つ目のスリングをクロスさせて
しっかり履く
もう一つを頭からくぐって
腰の前で結び目を作る
結び目に環付きカラビナを通して
そのビナを足に履いているスリングにも通す
環付きカラビナをビレイリングにして、あとは通常のビレイと同じ。
完成
神サムのビレイでまずは6a+。岩は冷たい。
日向でノンビリしていると、アトスというワンちゃんが寄ってくる。
パパさんと少し難しいルートがある場所へ移動して、”Route8 6C(5.11bくらい)”という二つ星のルートをトライ
出だしのクラックとボルト間隔に少しドキドキしながらオンサイト
そしてパパさんもフラッシュ!
ラインも綺麗で動きも面白いルートやった。そして暖かい。
その後、クラシックと書かれた”Ka No 7a+ (5.12a)”をトライ
こちらも無事オンサイト。出だしがやや怖い。
ここでサムがカメラを持ってきてくれた。
サム、パパさんがトライしたあとに、回収&撮影トライ
サムの写真綺麗過ぎる
初岩なので無理せずこの辺で、と思っていたところ青い目をしたユミルというイケメンが突如話しかけてきた。6mの大フォールをしてクイックドローを回収できないから登ってくれないか、とのこと。渡りに船ってやつ。
そんなわけでルート名はよくわからなかったけど、最後にもう一便出して終了。岩を登って感謝までされるなんて、いいこと尽くしやな。
クライミングを終えて駐車場に戻ると、夕陽を浴びたMonte Serrat(モンセラ)が見えた。あまりに綺麗で感動した。
ノコギリ(Serrat) 山(Monte)という意味らしい。ブラジルのSerra do Cipoも同じ意味だった。発想は世界共通なんやな。
そしてここには昨年エデュ・マーリンが初登した ”Arco Iris (6ピッチ、8C+/5.14c)”がある。Arco Irisは「虹」という意味。200mのマルチピッチ。核心部で12mランナウトするらしい。叶うなら一度はトライしてみたい。
その後、Gelidaの街でお酒とおつまみを買い、モンセラがよく見える場所でプチ宴会
ビールが一缶0.6ユーロ(80円くらい)とか。これは飲みすぎてまうわ。
教会の雰囲気もいい感じ。
初岩を存分に満喫し、再びサムの運転で帰宅。
家に到着後、速攻ジャケットを入れている袋を裏返した。
これで二度と間違えん!はず。
本当にありがとうございました。
参考
Arco Iris(インスタ)
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