ムーンランド

レビュー

毎週木曜日の楽しみだったジャンプ+で連載されていた漫画「ムーンランド」が完結した。最後の最後まで感動の止まないストーリーだった。

インターハイ編は毎話神回で、毎週木曜日の0時に必ず涙腺が崩壊した。今年の10月は毎週末雨が降ったように、毎週木曜日の0時は枕が濡れる時間だった。

兎にも角にも最高の漫画だったので、もうこのテンションのまま超主観的に見所と感想を書き殴っていきたい

ネタバレも多めなので、もしこの時点で興味を持ってくれた人は是非一度読んでいただきたい。

https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?ref=qf_sp_asin_til&t=jclimbing327-22&m=amazon&o=9&p=8&l=as1&IS1=1&detail=1&asins=B07MXBHQBH&linkId=de619b77c19cae1842cbf41912961162&bc1=ffffff<1=_blank&fc1=333333&lc1=0066c0&bg1=ffffff&f=ifr

あらすじ

主人公「天原満月(あまはら みつき 通称:ミツ)」は幼い時に体操に出会い、自分の体を思う通りに動かすことの喜びを知り、体操にのめり込む。

いつも自分の体を操ることだけを考えていたミツは試合に出て周りと競うことに意味を見出せず、中学最後の大会に半ば無理やり出場させられるまでは一度として試合に出なかった。

その最後の試合で体操界のエリート「堂ヶ瀬朔良(どうがせ さくら)」と出会い、より”自由な”世界にいるさくらの体操を見て、その体操をもっと知りたいと思い彼と同じ高校に入学する。そして高校体操の舞台に出ていくことになる。

体操漫画というあまり見ないジャンルだったけど、ミツやさくらが体操を通じて成長していく姿が描かれた綺麗な青春漫画だった。

そして

「この体を動かしたい。全部 100% 思い通りに」

というミツの願いが第一話で描かれる。

自分は今までこの考えを持った人に1人だけ会ったことがある。ご存知のアンマサチ君だ。リードクライミングの年間世界チャンピオンに輝き、今なお崇高な思想と情熱を持ってクライミングに取り組んでいる。

ミツはいきなりこの夢を持って体操に取り組む。体を操る、と書いて体操というのがよく分かる動機だった。

アンマ君は20台前半をコンペなど外の世界に意識を向け、20代後半は内なる世界に意識を向けたと彼のインスタの投稿で見たが、ミツの場合は中学まで内なる世界、そして高校から外の世界へと体操を通じて触れていく。

まぁ、アンマ君の世界観とはまた違う話ですが。何はともあれミツはクライミング界の至宝と似たような視点で捉えているのかもしれない。

見所① キャラクターの心理描写

この漫画の1番の見所だと思うのは、各キャラクターの体操にかける想いが丁寧に描かれているところ。

出てくるキャラクター全員、誰が主人公であってもおかしくないくらい丁寧に描かれている。

個人競技でありながら団体戦もある体操で、ミツは周りを意識し過ぎると体が思うように動かせなくなる。1人の世界にしか身を置けないミツは「自分が思っていたよりも酷い人間だった」と感じ、苦悩する。

いつも大口叩いて生意気なさくらには、それだけ自分を追い込まなくちゃいけない理由がある。

誰よりも体操が好きなのに不器用で伸び悩み続けた部長(たっつん)

器用になんでも出来る半面、基礎が固まらないまま気付けば周囲に追い抜かれてしまった3年生の右京

幼少期に周囲の期待に応えようと頑張っていた中で、取り返しのつかない怪我をしてしまった副部長のあそっぺ

そして仲間だけでなく、ライバル高のエース達にも負けられない理由があって、誰をとっても応援したくなるような体操が繰り広げられる。時にはライバル高のサブキャラにまで心揺さぶられる。

そんな彼らが自分の中にある壁や葛藤を乗えながら、技を決める(時には失敗してしまう)度に泣けてくる。

個人的には勝手に共感してしまうところがあり過ぎて

「不器用だけど実直でフィジカル推し」

「怪我で苦しんだ過去」

「積み重ねられた時間こそが俺にとっての壁」

「自分なんかでもヒーローになれるか」

など、大学スタートでプレハブ小屋のウォール育ちでしょっちゅう怪我だらけのフィジカルクライマーとしては共感してしまうところが沢山ある。

これはライバル高のフィジカル選手

このシーンを見たときなんかは、スカルパ・オン・ザ・ボードで俺だけ「登りが泥臭い」と言われまくった時の気持ちが蘇ってきた

黄金世代にありながらも全く注目されることもなかった、たっつんの実力が発揮されるシーンなんか感動しないわけがない。

特に引き込まれたのがさくらが「団体戦の勝利」と「個人総合の勝利」の二つに一つの状況に追い込まれ、ミツのことを応援出来なくなるシーン。そして大会後のさくらの決意。

自分が全身全霊を捧げているルートをあっさりと登ってしまおうものなら、13歳の女の子にまで嫉妬してしまう心の持ち主でおる自分としては、このさくらの決意に心打たれてしまう。

もう頭の中では尾崎豊の「僕が僕であるために」のフレーズが流れてくる。嫌な自分を登場させないためにも勝ち続けなきゃならない。第1話のイヤミったらしいさくらはどこ行ったんだ。

最後に忘れてはいけないのが、ヒロインのかなこ&あかり。かなこはツンデレ全開だけど、ストイックな姿勢が憎めない。

見所② 体操の躍動感と丁寧な解説

体操のことは全く知らなかったわけだけど、この漫画で凄いと思ったのは静止画なのに動いているように見えること。

技の軌道が描かれていて、一つのコマで選手たちの動きを感じ取れる。

そして体操の解説や難しさ、どこで点が引かれてるのかなども自然な流れで説明してもらえるから、すんなりと入ってくる。

おまけページの「がんばれ臣くん」では体操のことがよくわかる解説がなされていて本当にありがたい。

見所③ 技の表現と視点

どの試合もどの選手も表現のされ方が様々で、華やかな体操もあれば力強い体操もあって、その表現が多彩だった。演技中の視点をとっても、選手本人の視点で描かれることもあれば監督視点だったり審判視点だったりして、毎度違った感覚で演技を観れるのがすごい。

クライミングとの共通点

ムーンランドを読んでいてクライミングと似ている点が多々あったので、この漫画は特にクライマーなら好きな人も多い気がする。

まずなんだかんだで悔しいところ。クライマーなら負けず嫌いな人も沢山いると思う。人と競うものじゃないなんて言われて、その境地に達している人がどれだけいるのか。ムーンランドでも大体皆んな負けず嫌いで、そんな境地に達しているのはミツだけ。

「強いから楽しいのか、楽しいから強いのか」

「誰も助けてはくれない」

そして

「なんだかんだで体操は楽しい」と気付く場面

クライミング漫画にそのまま置き換えられそうな展開と心理描写。

書籍で読みたい

毎週楽しみにしていた「ムーンランド」。最後まで綺麗な着地を見せてくれて本当に感謝しかない漫画なのだが、残念なことがある。

第5巻以降は電子書籍でしか出ていない

大好きな漫画は本棚に置いておきたい派なので、なんとか第5巻以降も書籍で出てくれないかと思うばかり。

何よりここ1番の技が決まるシーンは見開きで描かれるから、スマホだと少しもったいない。とりあえずタブレットで読むようにしてるが、書籍で出てくれたなぁと思う。

そして正直に白状すると、これだけ感想を書いといて自分は4巻までしか購入していない。それと今回読み直すために8巻の電子書籍を買ったので、5~7巻とまだ発売されていない9巻は購入していない。

5巻以降も書籍で出る可能性があるんじゃないかという希望を捨て切れていない。

内村vs白井の動画

ムーンランドをきっかけに体操の動画まで見るようになったのだが、その中でも内村vs白井の動画がメチャクチャ面白かった。

YouTube
YouTube でお気に入りの動画や音楽を楽しみ、オリジナルのコンテンツをアップロードして友だちや家族、世界中の人たちと共有しましょう。

漫画みたいな勝負。そして白井3という技がどれだけ異次元の技なのかも伝わってくる。クライミングでいったらV17くらいあるんだろうか。体操の歴史とかを考えればそのくらいのレベルな気がする。

最後に

書き足りないことばかりな気がしてならないけど、綺麗で、引き込まれて、読んだあとは心洗われるような爽やかな漫画だった。もう作者さんには感謝しかない。

そしてなんと今ならジャンプ+で7巻分無料

今日(11/17)まで!!!!

もっと早く書けよって話だけど、最近は岩行ったりでバタバタしてたので遅くなってしまった。

今からでも人気が伸びて、5巻以降も書籍可されないかな。

コメント

タイトルとURLをコピーしました